英語の学習のひとつとして「英語を聞く」という方法をしている人も増えています。
巷でも「英語をひらすら聞き続ければ英語ができるようになる!」というようなものがよく紹介されていますよね。
CDやインターネットの教材、または洋楽を聞き流してリスニング力をアップしようというものです。
実際に英語を聞き流すだけで英語のリスニング力をつけることはできるのでしょうか?
英語の聞き流しは効果がある?
最近、増えている「英語の聞き流し」
具体的には、英語のラジオ、海外ニュース、洋楽、聞き流し教材など、ひらすら英語を聞いてみるという勉強法です。
結論からいいますと、英語の聞き流しで英語が話せるようになることは、非常に難しいと言えます。
知らない言葉をタダひらすら聞いていて、ある日突然意味がわかるようになるなんてことは、まず起こりません。
例えば、日本語でもそうだと思います。
日本語でも難しい言葉や知らない言葉があると思います。日本語の音声を聞いているときですら、知らない言葉が出てきたら、「ん?何のことを言ってるのかな?」となることがあると思います。
日本語の場合は、前後の流れから類推することもできますが、確実に理解するには、その言葉を文字で見たり、実際に意味を調べてひとつずつ覚えていく作業をするでしょう。そういったことの積み重ねで語彙が増えていきます。
そうやって覚えた言葉は、次に聞いた時にはスムーズに聞き取り理解ができるようになっています。
それは違う言語でも同じです。しかも、母国語よりもわからない言葉が多い英語が聞いているだけで理解できるなんて、なおさら無理な話ですよね?
なのに、なぜか英語の勉強となると、それができるような勘違いをしてしまう人がとても多いのは不思議なものです。
知らない言葉を何百回、何千回聞いたところで、ただの「音」にすぎません。その言葉を理解することで、音に意味ができるのです。
英語の聞き流しで効果を得るには?

とは言っても、英語を聞くことを真っ向から否定するわけではありません。英語のリスニング力を鍛えるには、「英語を聞く」ということは、欠かせないレッスンです。
ただ、全くわからない内容のものを聞き続けていても意味がないということです。
聞き流しで効果を得る3つのポイント
①7~8割理解できる英文をたくさん聞くこと
②スクリプトがついているものを選ぶこと
③100%理解できなくてOK!キーワードに集中する
①7~8割理解できる英文をたくさん聞くこと
リスニングのトレーニングもリーディングと同じインプット学習の一つです。7割は聞き取れて理解できる音声を何度も聞くことで、リスニング力は効率的にアップします。理解できない英語をなんとなく聞いても、リスニングはできるようにならないので、注意しましょう。
②スクリプトがついているものを選ぶこと
インプットを正しく行うためには、しっかり耳もしくは目で英語を理解する必要があります。日本人が最初から耳だけで英語の音を確実に聴き取ることは、かなり至難の業です。そのため、スクリプトを使って「目でインプットする」といことが必要です。
③100%理解できなくてOK!キーワードに集中する
リスニングで大事なことは、100%確実に聴き取ることではなく、文章で大事なキーワードを確実に聴き取ることです。キーワードさえ聞き取れていれば、すべて聞き取れなくても実際に困らないのです。
英語の上級者でもすべての音声を完璧に聞き取っているわけではありません。日本人同士の会話でも、周りが騒がしくて相手の声が聞き取れなかったりすることはありますよね。それでもキーワードとなる単語さえ聞き取れれば、何に就いて話しているのか理解できるものです。
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このように英語のリスニング学習法は、ただ英語の聞き流しを続ければいいわけではないということがわかっていただけたと思います。
英語はインプットの量と質が、そのままアウトプットに直結します。そして、アウトプットできるものんは、インプットしたものの中のほんの一部だと思ってください。
つまり、大量の英語をインプットしなければ、アウトプットはできません。
まずは、ある程度理解できる簡単な英語をたくさん聞くことからはじめましょう!リスニングが苦手なうちは、キーワードに意識をおいて聞くだけでも、かなり苦手意識が薄れると思うので、おすすめです。