どう違う?イギリス英語とアメリカ英語 ① 〜日常単語編〜

英語は、イギリス・アメリカ・カナダ・オーストラリア・ニュージーランド他、インド・シンガポール・ガーナ、アイルランドなども公用語として話されており、その数は54カ国にものぼります。

国や地域ごとに、様々なアクセント(訛り)の特徴が見られますが、どの英語もだいたい、イギリス英語の系統とアメリカ英語の系統(米語)に大別することができます。

日本の公教育の中で教えられている英語は、現在、アメリカ英語が主流でニュースや映画、資格試験のための勉強などで聞く機会も多いですね。

一方、イギリス英語については、ハリーポッターなどのイギリスを舞台とした映画や人気の音楽グループの影響などもあり、日本でも、近年馴染みのある人が増えてきています。

今日、ビジネス・文化交流を通して、両者は影響しあっていますが、単語・発音・スペリング・文法など、たくさんの違いがあります。

今回は、簡単に英語の歴史を振り返りつつ、使われている単語の違いを詳しく見ていくことにいたしましょう。

英語史からたどる、英語米語の相違点

  • 英語/米語は、歴史的に異なる時期・異なる言語から大量の外来語を取り入れて発展している
  • 『アメリカ独立宣言』以降、アメリカは、自分たちの新たな言葉を意識して、「米語」を推進

① 英語の発祥の地

英語は、もともとはドイツ周辺に暮らしていた、西ゲルマン語と呼ばれる言語を話していたアングロサクソン人たちが、4世紀末から大ブリテン島に渡った時代に起源をもつ言語です。(England; “Angle+land”、アングロ人の土地の意)。

ゲルマン語由来の言葉には、make, do , have, house, breadといった、英語における「大和言葉」が多く含まれています。

その後、9〜11世紀ごろ、デンマーク周辺出身の支配層が現れると、古ノルド語(ノルウェー・スウェーデン・デンマーク語等のルーツ)の影響を受けて、英語はさらに発展し続けていきます。

1066年以降、ノルマン人による支配により、いったん「支配層はフランス語の方言・庶民は英語」という構造を経験したものの、フランスとの百年戦争に前後して、英語は、再び公用語として復活しました。この時期、フランス語・ラテン語から大量の借用語を取り入れられ、英語は飛躍的に語彙が増加し、文法も簡素化が進みました。

15世紀に入ると、英語の発音も大きく変化しましたが、ここで、発音の変化をスペリングに反映させないままだったため、英語は、発音とスペリングの不一致現象を今も引き継ぐこととなっています。

②多様性に富み、本家と違いを強調することでアイデンティティを確立した米語

1607年、イギリスは商業的拡大を目指して、アメリカに最初の植民地を建設し、どんどん入植を進めていきます。当時の移民は、シェイクスピアの時代(エリザベス朝)の英語を話す人たちでした。

彼らは、未知のものと遭遇したり、新しい経験をして行く中で、母国では使われなくなった「古い」英語を使い続ける一方、現地の言葉を英語流の訛りながらも積極的に取り入れていきました。

また、ほかの欧州諸国からの移住者たちの母語も、どんどんアメリカ英語に加わるようになり、1776年の『アメリカ独立宣言』以降、自分たちの新たな「国」としての誇りから、イギリス英語との差を強く意識して行くようになります。

1828年にノア・ウェブスターにより辞書が出版された時には、イギリス英語との差別化を図るべく、音韻規則に基づいた、簡単なスペリングが採用されました。例えば、以下のようなものが挙げられます。

centre(英)→center(米), colour(英)→color(米), plough(英)→plow(米)など。

アメリカは、色々なバックグラウンドを持った人々が集まってできた国ですので、意図的に学習のしやすさを優先して、変革を受け入れていった面を垣間見ることができますね。

イギリス英語とアメリカ英語の単語の違い

同じものを指していても日常的に使われる単語が違うもの

例えば、「Z」の読み方でzed (英) / zee (米)や、「秋」 autumn (英) / fall (米)の違いなどが有名ですね。

他にも、旅行やホームステイ、語学留学などで知っておくと意思疎通がスムーズになる語をご紹介します。

※ イギリス英語(BrE) 、アメリカ英語(AmE)の順でリストアップしています。

学校用語

「予約する」:book / reserve
「復習する」revise / review
「ガリ勉」: swot / bone-up
「学期」: term / semester
「チェックマーク」: tick / check
「.」: full stop / period
「消しゴム」: rubber / eraser

建物関連

「一階」: ground floor / first floor
「エレベーター」: lift / elevator
「マンション」: flat / apartment
→イギリスでは、apartmentは貴族の大邸宅を指します。
「庭」: garden / yard
「押入れ」: cupboard / closet
「映画館」: cinema / movie theater
「薬局」: chemist / drugstore
「繁華街」: city centre / downtown
「小川」: stream / creek
「キオスク」: kiosk / concession stand
「酒屋」: off-licence / liquor shop
「駐車場」: car park / parking lot
「コインランドリー」: launderette / laundromat
「門番さん、守衛さん」: porter / janitor
「郵便番号」: post code / zip code
「市外局番」: code number / area code

交通関連

「ガソリン」: petrol / gas
「往復切符」: return ticket / round-up ticket
「歩道」: pavement / sidewalk
「地下鉄」: underground, tube / subway

bits and bobs

「紙幣」: note / bill
「絆創膏」: plaster / Band-Aid
「列」: queue / line
「種ぬき」: stoned / pitted
「前髪」: fringe bangs
「炭酸なし」: still (or sparkling) (non)carbonated
「前菜」: starter appetizer
「男性」: chap guy

家の中

「トイレ」: toilet, lavatory, loo / restroom, bathroom
「ゴミ箱」: rubbish, litter, dust bin / trash, garbage can
「ゴミ袋」: bin liner / trash bag
「蛇口」: tap / faucet
「懐中電灯」: torch / flashlight
「食器台」: sideboard/ buffet
「掛け布団」: duvet / comforter
「洗面用のタオル」: flannel / washcloth
「サランラップ」: cling film / plastic wrap
「缶」: tin / can

服飾関連

「マフラー」: scarf / muffler
「スニーカー」: trainers / sneakers
「セーター」: jumper / sweater
「ズボン」: trousers / pants
「下着」: vest / undershirt
「サスペンダー」:braces / suspenders
→イギリスでは、suspenders は女性用ガーターベルトを指します。

同じ言葉でもイギリスとアメリカでは意味が異なるもの

例えば、 ”wash up”: 「皿洗いをする」(英) / 「手を洗う」 (米) や、”presently” 「すぐに」(英) / 「今」 (米)など。

※ イギリス英語(BrE) 、アメリカ英語(AmE)の順でリストアップしています。

”momentarily”: 「短い時間」/「直ちに(=at any moment)」
“table”動詞: 「採決のために票をとる」/「議案等を棚上げする」
“homely”:「家庭的な(良い)」/「醜い(=ugly)」
“cider”:「発酵りんごジュースで作ったお酒」/「日本と同じサイダー」
“fancy”動詞:「〜したい(=want)、気に入る(=like)」
→アメリカ英語には、この使い方はありません。
“lovely”: 「いいですね、こちらで結構ですよ」
→アメリカ英語で”Great”, “Fine”に相当する使われ方です。

*****

いかがでしたか?

一口に英語といっても、英語と米語では、日常的に使われている単語に多くの違いがありますね。

今回、ご紹介したものの他にも、多くの違いがありますので、本を読んだり旅行に行って現地の生活を体験しながら、違いを発見していくのも楽しいものです。

同じ語でも、意味の違うものには特に気をつけつつ、それぞれの国でスムーズに意思疎通を図ることができるよう、使い分けて行きましょう。

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